61 関西ウォータークラブ創立50周年、誠におめでとうございます。 心からお祝い申し上げるとともに、本市におけるこの50年間を振り返りたいと思います。 本市の水道事業は、明治43年(1910年)4月に全国で18番目の近代水道として給水を開始しました。平成22年(2010年)4月には給水開始100周年を迎え、新たな水道第2世紀を歩み始めたところです。 50年前の堺市は、人口が40万人を超え、大阪府による泉北ニュータウン計画が発表されたころでした。その後も堺港の整備拡張、臨海工業地造成事業などが急速に進行し、水道の需要量も加速度的に増加していきました。昭和60年には大阪府企業局より泉北丘陵住宅地区水道事業(ニュータウン地区)を引き継ぎ、給水人口約82万人、年間給水量1億㎥を超える水道事業体となりました。 平成に入ると、それまで増え続けてきた堺の人口は落ち着きを見せ、水需要の伸びは鈍化傾向となりました。市の発展とともに15次にわたって実施してきた拡張事業も平成5年度末を最後に終了し、普及率もほぼ100%を達成後、本市水道事業も「拡張の時代」から「維持管理」の時代へ転機を迎えることとなりました。 給水量は平成4年度をピークに減少傾向となりました。収入が伸びない一方で、施設を維持するための経費負担が大きくのしかかっていましたが、できるだけお客さまに負担をかけないように経営の効率化に積極的に取り組んでいきました。 平成16年4月には建設局下水道部との組織統合を行い、上下水道局として新たなスタートをきりました。水道はもとより、下水道も概成しつつあり、水環境を基軸とした組織とすることで、お客さまサービスの向上と簡素で効率的な経営をめざすものでした。さらに、平成17年2月に美原町との合併を経て、平成18年4月には政令指定都市に移行し、現在では、給水人口約85万人、給水戸数約39万戸を有する水道事業体となっています。 平成19年11月には、社団法人日本水道協会による水道GLP(水道水質検査優良試験所規範)の認定を受けました。本市には自己水源がありませんが、この認定により、本市の水質検査が技術・システム両面において高いレベルであること泉ヶ丘第3配水場(現:桃山台配水場)築造工事堺 市関西の水道とともに
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