関西ウォータークラブ 50周年記念誌
9/102

8 この度、関西ウォータークラブが創設50周年をお迎えしたことに心よりお祝いを申しあげます。 貴クラブが産声をあげました、昭和38年は翌年に東京オリンピックの開催を控え日本全土に活気が満ちあふれていた時代でした。当時を振り返りますと水道の普及率はまだ低く63.7%でありましたが、その後我が国の経済発展と共に急速に水道の整備が進み、平成23年度末の普及率は97.6%となっております。今では国民皆水道が実現され、水道は国民の健康で文化的な生活を守り、活発な経済活動を支える最重要の社会基盤となっております。また、水道人の長年の努力により世界最高水準の安全性と安定性を実現し、世界に冠たる水道を実現しております。 しかしながら、現在の水道事業はご承知のとおり、人口減少という厳しい事業環境下で、地震等の災害への備え、老朽施設の更新や再構築、若手職員への技術継承の問題、原水水質事故への適切な対応、環境に配慮した水道事業の運営など数多くの課題があり、早急に取り組まなければなりません。 このような、山積する諸課題に対応していくためには、産学官が一体となり、知恵を出し合いながら問題解決に当たらなければなりません。 貴クラブの会員は、水道事業者並びに産業界の方々と伺っております。また、クラブの設立目的は、水道関係者の教養・知識・親睦を深めるとともに、相互の研鑽を図り、水に関する事業の発展に寄与することとされております。 今後も水道界の諸問題解決にあたり、官民が一体となって取り組んでいただけるものと期待いたします。 貴クラブの活動では、総会や夏・秋の例会、賀詞交換会を開催しており、会員の方々が一堂に会する機会も多く、このような機会に忌憚のない意見交換ができる場をもつ貴クラブの存在は大変重要な意義を持つものと思います。 私も何度か賀詞交換会に参加させていただきましたが、多くの関係者がお集まりになり、たいへん活気あふれる会となっており、水に対する熱き思いが伝わってきます。水道界のエネルギーを感じ感謝しております。 最後になりますが、長年の活動を通じ培ってきた教養・知識を生かし、今後も、関西ウォータークラブの活動を通じて広く関西地区の住民の皆様に有益な存在となるとともに、貴クラブのますますのご発展を心よりご祈念いたします。公益社団法人 日本水道協会理事長尾﨑 勝原稿は平成26年3月時点のものです。お祝いの言葉

元のページ  ../index.html#9

このブックを見る