関西ウォータークラブ 50周年記念誌
58/102

57■水道事業の概要と課題 和歌山市は、伏流水を原水とする緩速ろ過方式の真砂浄水場(写真)を、和歌山城天守閣の望める小高い地に創設し、大正14年から給水人口10万人、1日最大給水量12,500㎥/日で給水を開始しました。その後、人口増加に伴い表流水を原水とする浄水場を順次建設して4期にわたる拡張事業を経て、表のとおり5浄水場合わせて公称施設能力213,034㎥/日となり、計画給水人口42万5千人、計画1日最大給水量213,000㎥/日で給水を行っています。しかし、現状としては水需要が年々低下していることが大きな課題となっています。■従前の整備計画の見直し 各浄水場ともに稼動後大規模な整備を行っていないため、施設の老朽化が深刻な問題となっています。また、近年、水源河川水質の悪化及び浄水水質基準の強化、並びに地震や渇水などの非常時にも対応できる施設づくりが求められています。そのため、平成12年6月に「上水道施設整備基本計画」、さらに平成21年3月に「和歌山市水道ビジョン」を策定し、将来にわたりいつも安全で安心な水を安定かつ効率的に供給し、市民に信頼され満足される水道をめざして全力で取り組んできました。具体的には、配水施設の整備、さらに有収率向上対策として老朽管の布設替等を進めてきました。そして、●浄水場の規模緩速ろ過方式の真砂浄水場浄水場名稼動年公称施設能力(㎥/日)取水区分処理方式真 砂大正14年32,000紀の川伏流水緩速ろ過出 島昭和37年50,000紀の川表流水凝集沈澱急速ろ過島 橋昭和43年10,000加 納昭和48年121,000滝 畑平成15年34滝畑川伏流水膜ろ過合 計213,034和 歌 山 市関西の水道とともに

元のページ  ../index.html#58

このブックを見る